いよいよ本日10月6日開催!
会場 : ホテルほていや
13:00~ 第1回上映
15:30~ 河邑監督と語る会(チケットをお持ちの方参加可能)
17:00~ 第2回上映
駐車場が限られています。ご了承頂き、余裕を持ってお越しください。
多くの皆さまのご来場をお待ちしております。
当日券もございます。
〈シナリオ〉
日本の食に提言を続ける料理家・辰巳芳子。
彼女が病床の父のために工夫を凝らして作り続けたスープは、
やがて人々を癒す「いのちのスープ」と呼ばれるようになり
多くの人々が深い関心を寄せている。
いのちの始まりに母乳があり、
終わりに唇をしめらす末期の水がある。
人の命は絶えることのない水の流れに寄り添って健やかに流れる。
映画で描かれる、辰巳芳子のスープにも長い物語がある。
調理以前は、海・田畑など日本の風土が生み出す生産の現場。
調理後にはスープを口にする家庭
施設、病院など多様な人の絆が見えてくる。
脳梗塞で倒れ、嚥下障害により食べる楽しみを奪われた父。
その最後の日々を、母と娘が工夫した様々なスープが支えた。
それがいのちのスープの原点だった。
映画では、スープを作り出す食材を作り出す全国の生産者。
彼らは作物への誠実な志を持ち、辰巳さんに食材を提供する。
旬の作物を育てる繊細で美しい自然風土。
そしてそれぞれの素材が性質を生かし、
喜ぶように丁寧に調理する辰巳芳子。
幼児から老人まで、スープを口にする人々の姿。
それぞれが交響曲のように、いのちの響きを奏でていく。
ここで描かれるスープの物語は、辰巳芳子が唱える、
食を通して見えてくる「いのちと愛」への道筋を示してくれる。
<監督からのメッセージ 映画企画の意図と目標>
辰巳芳子さんは食を通して日本の自立を考え、
自分たちが食べるものは自国で賄う必要があると考えてきました。
地球規模の異常気象や人口問題などで、
食料輸入が困難になる時代が迫っています。
そのため、辰巳さんはモノを大量消費する西洋型の文明から転換し、
「この国が持つもの持たざるもの」を識別し、
分際をわきまえることを説いています。
辰巳さんは、南北に長く四季と多様な自然に恵まれた
日本列島の姿に希望を感じるといいます。
その象徴が日本のもつ農の営み(林業、漁業、畜産業を含め)へ
深い感謝を持ち続けることです。
農が食を与え、その食が人の命を養っているのです。
伝統や文化の象徴でもある日本食に、今世界の注目が集まっています。
しかし、その原点を私たちは忘れてはいないでしょうか。
食を軽んじることは、生命を軽んじることです。
辰巳さんは日本という国の底が抜けたと考えています。
世代を超えて、様々な地方や家庭の中で伝えられてきた食の知恵は、
日本人が日本人であるために未来へ伝えなければならない
大切な遺産です。この映画は、農と食を通して、
人の命の尊厳を改めて考え直す映像の記録です。
監督・脚本 河邑 厚徳
(「天のしずく」公式ホームページより抜粋)
ドキュメンタリー映画「天のしずく」公式ホームページ
http://tennoshizuku.com/